【社会】社会はアップデートされていく おじさんにとって「若年女性へのボディタッチは恐怖でしかない」のが現代だ[08/24]

1 逢いみての… ★ 2021/08/24(火) 22:57:21 ID:
「お互いの行き違いがあっただけ」「親しみの気持ちをこめただけ」などの言い回しは、ハラスメント行為の加害者がよく使う言い分けだ。残念ながら、この言い分けが通用した時代が少し前にあり、いまだにその当時の言動を続けている人たちがいる。その一人だと目される河村たかし名古屋市長の金メダル齧りやセクハラ事件をきっかけに、過去の女性声優へのハラスメント事案が呼び覚まされた。俳人で著作家の日野百草氏が、上位者によるハラスメントが公然と見過ごされた時代を振り返り、もう終わりにしようと呼びかける。

 * * *

「河村は常習犯です。アイドルから声優まで見境なく肩を抱き寄せます」

 筆者のDMに来たファンからの投書、河村たかし市長(72歳)のSKE48に対するセクハラについてだった。2013年1月30日付の報道写真を見る限り、確かに河村市長はSKE48のリーダー(当時)高柳明音さんの肩を抱いて飛び入り参加している。常習犯かはともかく、接触過剰なのは事実のようだ。

「声優もそうです。すみぺとか、みっくとか、被害に遭ってます」

 どちらも人気声優、すみぺは上坂すみれさん、みっくは伊藤美来さんのことだ。筆者の筆によるものではないが『河村たかし・名古屋市長 7年前にも未成年声優への「抱きつきセクハラ」』は「週刊ポスト」でも伝えられている。2014年「世界コスプレサミット」において、当時17歳の伊藤美来さんの肩に手を回し、抱きついた行為だ。上坂すみれさんに関しては2017年の「蒲郡コスプレサミット」とのことで、こちらも複数の目撃談がある。セクハラという点はもちろん、ファンにとっても公然の「許しがたい行為」だった。河村市長、正直いい度胸だと思う。金メダルを齧られた上にセクハラ会話で詰められロイターにまで報じられたソフトボール日本代表後藤希友選手と同様彼女たちもまた、河村市長のセクハラの被害者だった。いくらイベントのお祭り騒ぎとはいえ公人、それも名古屋市という日本有数の自治体の長がすべき行為ではないだろう。

「肩を抱いただけって済ますのはおかしいです」

 当該記事を読んでのDMだそうだが、SNSや匿名掲示板の「それくらいいいじゃないか」という意見に納得できないという。残念ながら、中高年やその上の年代の一部男性には、こうした旧態依然の価値観がいまだはびこっている。どれもマッチョかつ現代の社会規範にアップデートできていない方々の意見であり、それに対して「違う」と声を上げるファンの声のほうが正しい。「相手がどう思っているかにもよる」なんて話はもう通用しないのに。された側は上位者相手ゆえに愛想笑いするしかないし、「なんとも思っていない」とか、「気にしてない」とか言うしかない。ゆえにセクハラは深刻であり、許されない行為なのだ。筆者もかつてそうした光景を何度も見てきた。

 もう15年も前の話、その若手女性声優は肩を抱かれてやってきた。あるアニメのプロデューサー氏に。

「今日は仕事の打ち合わせでね、次の作品をお願いしようと思って」

 新宿、隠れ家的な雑居ビルのバーの狭い通路を通るために仕方なく肩を寄せたのだろうか、二人は交際しているのだろうか、その日は饒舌なプロデューサー氏の新作アニメの企画とそれまでの作品の自慢を聞き流して店をあとにした。後日、現場(スタジオ)で出会った時、彼女のほうから話しかけて来た。

「違いますからね、あれ、たまたま出会っただけなんです」

 そういうことをしない声優であることは筆者も知っていた。彼女のことは仕事を通してデビュー当時から知っている。逆に「そういうこと」ができないくらいに不器用で、ある意味ギョーカイ的には損しているような女性だった。正直、人気があったとは言い難い。あの時代、並みの人気や実力なら男性スタッフにかわいがられるような、露骨に媚を売れるような女性声優のほうが仕事のチャンスは増えたのに、それができない人だった。筆者はただ、

「そうですよね、びっくりしました」

 と答えるしかなかった。

続く

以下ソース
https://www.news-postseven.com/archives/20210824_1685573.html

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2 逢いみての… ★ 2021/08/24(火) 22:57:42 ID:
 はっきり言って、こうした場面に出くわしたのは他に何度かある。ただ、きっちり女性声優の口からこの言葉を聞けたのは、彼女だけだった。

「ほんと嫌でした。だから誤解しないでくださいね」

 彼女は本当に嫌がっていた。しかし平気でそれをする男がいる。仕事の権限を握る上位男性がいる。いまのアニメ・ゲーム業界は知らないので「いた」としておこうか。

 もうひとつ、別の話。こちらはさらに遡ること1990年代.

「お疲れ様でーす」

 当時、取材に来ていた筆者の前を若手女性声優が通る。彼女(先の女性声優とは別)はこっそり裏口からひとり帰ろうとする。ゲームのアフレコは自分の出番が終われば先に帰ることも多いのでとくに気にはしなかった。彼女もまた大きな仕事はなく、ギャルゲーと呼ばれたジャンルで何本か出演している駆け出しの声優だった。眉をひそめた弱々しい笑みで振り返り、裏口から出ていく。

 しばらくすると「○○さんどこ?」という野太く大きな声がする。執拗に呼んでいる。

「内緒、黙っててね」

 ベテランの女性声優は見ていたのだろうか、筆者の隣に立つと優しく小声で語りかけてくる。目は笑っていない。なにかとても怖いものを見た気分になった。その野太い声の主は小さなゲーム会社の社長兼プロデューサーだった。筆者はてっきりまだ収録が残っているから呼ばれているのかと思ったら、そうではなかった。

 のちにそのベテラン女性声優に別件で取材した時に聞いたのだが、その若手声優は社長にセクハラを受けていた。確かにスタジオの控えで後ろから肩を揉まれている姿を見た。マネージャーは、事務所はなにをしているのかと怒る向きもあるだろうが、昔はどんな人気声優でも一人で電車やタクシーで来ることが当たり前だった。いまも声優業界に関してはそれほど変わっていないと思う。どんな人気声優も現場に来るのは一人が多い。かつてのゲーム業界、とくに中小は社長が絶対でやりたい放題が多かった。仕事の発注主は上位者、事務所もちょっとくらいなら見て見ぬ振り。声優業界もまた、芸能界である。

「確かにありました。セクハラでは済まないような論外なのもいました」

 旧知のアニメ製作者、半分引退状態のベテランだが、1980年代からのアニメ業界の裾野を見てきた。

「それでも、昔に比べればマシになったと思いますよ。もうそんな時代でもありませんし、むしろコンプライアンスの厳しい製作側より、男性声優からの女性声優、とくに若手に対するセクハラのほうが深刻じゃないですか? 好き放題ですよ。男性声優同士のパワハラもありますし」

 昔ほど製作、制作ともに力を失った部分もあるし、多くは会社員か組織に属している。ましてSNSによって声を上げられる時代、昔ほどセクハラまみれということもないのだろう。それに比べて役者同士はどうしてもコンプライアンスがゆるくなる。新人引っ掛けてなんぼとうそぶく男性声優、いまは知らないが、かつては実在した。

「狭い業界だし、体質も古いままですからね。あくまでマシというだけですが」

 実のところ、彼もまた、昔はセクハラの常習犯だった。失礼を承知で「あなたもでしょ」と一か八か切り出してみたが、「うーん、僕も役得はあったね」と告白してくれた。20年前の話、実名さえ出さなければ書いても構わないというので書くが、

「まあ、ほとんどの業界関係者は大なり小なりやってましたから、特定できませんしね」

 という彼の言葉は真理である。時代もあるが、それほどまでに日本全体で当たり前だった。

 こうした行為は1990年代、2000年代初頭の日本では当たり前のように繰り返されてきた。1997年の男女雇用機会均等法改正による女性に対するセクハラ規定までは、女子社員のお尻を叱咤の意味で軽く叩いたり、慰労と称して肩を揉んだり、飲み会で新人女性の肩を抱く上司というのは普通にいた。それでもセクハラ裁判が頻発したため2007年には改正男女雇用機会均等法によりさらに厳しく定義された。「一般職の女の子のお尻にタッチする愉快な上司」というキャラクターもテレビや漫画の世界から消えた。こうして社会はアップデートされていく。しかし河村市長のようにアップデートできない老人が普通にいる。

 冒頭の若手女性声優は二人とも活動はしているが、大きな仕事の表舞台からは消えている。そうなった理由はこれと関係ないかもしれない。それでも、声を出せなかった彼女たちを思うと、その裏にいる大勢のセクハラの被害者のことを思うと、河村市長やその支持者からすればしつこい話と思われるかもしれないが、やはりセクハラは間違っている。そうした旧来の過ちは否定しなければならないし、公人がおおっぴらにやらかすのは論外である。

続く

3 逢いみての… ★ 2021/08/24(火) 22:57:55 ID:
 もう上位者によるむやみな若年女性に対するボディタッチはやめにしないか。それは親しみでもなんでもない。相互同意でお付き合いしている仲ならともかく、そうでない男性から抱きつかれるのは恐怖でしかないだろう。怖くなくとも、大半は嫌だ。声を上げられないだけである。もちろん男性だけではなく、女性だって上位者として若い男性の嫌がる行為をしてはならない。もうそんな時代ではないし、そうした時代が間違いだったのだ。

 コンプライアンスの厳しくなる昨今、相手に対するリスペクトなき行為の繰り返しは最終的に自分自身を追い詰める。しかしそれは河村市長だけではない。ミュージシャンによるいじめ自慢の件しかり、プロ野球選手による差別的いじりと暴力しかり、これまで多くの人が傷つき、ゆえに望んだ現代の社会規範をいまだに蔑ろにしてアップデートする気のなかった人間の末路である。

 それにしたって、どれもこれも、名古屋市長という立場でやることじゃないだろう。

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